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ゲイだけど結婚したい|婚活の方法と友情結婚という選択肢

「結婚したい」と思ったとき

ゲイ男性が「結婚したいな」とふと思う瞬間は、案外ありふれた場面だったりします。友人の結婚式の帰り道、親から「いい人いないの?」と聞かれたとき、一人暮らしの部屋に帰って電気をつけた瞬間。恋愛結婚を前提とした社会の中で、自分はどうやってパートナーシップを築いていけばいいんだろう、と考え込んでしまう夜は少なくないはずです。

日本では同性婚がまだ法的に認められていません。各地の裁判所で違憲判決が相次いでいるものの、法制度として整備されるまでにはまだ時間がかかりそうです。でも、「結婚したい」という気持ちに嘘をつく必要はありません。今ある選択肢の中で、自分に合った道を探してみませんか。

ゲイ男性が選べる選択肢を整理する

同性パートナーシップ制度

自治体が発行するパートナーシップ証明書を取得する方法です。2026年時点で導入自治体は500を超えており、病院での家族としての面会、公営住宅の入居申請、企業の家族手当の適用など、活用できる場面は広がっています。ただし法的な拘束力はなく、相続権や配偶者控除は対象外。「今すぐ法的に守られたい」という場合には、物足りなさを感じるかもしれません。詳しくは「同性パートナーシップ制度と友情結婚」で比較しています。

事実婚

同性カップルが事実婚として生活する形もあります。公正証書で互いの権利義務を定めることはできますが、やはり法律婚と比べると社会保障や税制面でのカバーは限定的です。

友情結婚

恋愛感情を前提としない法律上の結婚です。ゲイの男性とアセクシャルやノンセクシャルの女性がパートナーになるケースが多く、友情結婚専門の結婚相談所では入会男性の約8割がゲイだというデータもあります。配偶者控除、健康保険の扶養、相続権など、法律婚のメリットをすべて受けられるのが特徴です。友情結婚の基本については「友情結婚とは?」で詳しく解説しています。

ゲイの方のための友情結婚

社会的な安定と自分らしさ、どちらも手に入れたい方へ。

友情結婚のメリットとデメリットを正直に

友情結婚を選ぶゲイ男性は増えていますが、当然メリットだけではありません。

いちばん大きいのは、法的な保護を受けられること。結婚していることで社会保障面での不安がかなり減ります。職場や親族から「結婚は?」と聞かれるプレッシャーから解放されるという声も多い。パートナーとの関係が恋愛ベースではない分、感情的な衝突が少なく、冷静に話し合いで関係を調整できるという利点もあります。

一方でデメリットもきちんと理解しておくべきです。友情結婚のパートナーとは恋愛関係にならないため、恋愛的な親密さは別の場所で満たす必要があります。外部パートナーについてのルールを事前に明確にしておかないと、後からトラブルになりかねません。また、周囲に友情結婚であることをどこまで説明するかも悩みどころです。パートナーと「どこまで話すか」を決めておくのがいいでしょう。婚前の取り決めについては「婚前契約書のすすめ」も参考になります。

具体的な行動ステップ

友情結婚に興味を持ったら、だいたいこんな流れで進んでいきます。

1. 自分の希望を整理する

自分が結婚に何を求めているのか、言葉にしてみてください。同居か別居か、子どもは希望するのか、外部パートナーについてはどうか、生活費はどう分担するか。恋愛結婚と違って「好きだから一緒にいる」ではない分、条件面の整理が最初のステップになります。

2. 友情結婚アプリや結婚相談所に登録する

友情結婚専門のサービスを使えば、最初から同じ目的を持った相手と出会えます。恋愛目的の一般的なマッチングアプリでは「友情結婚」の概念を説明するところから始めなければならないので、専門サービスを使うほうがスムーズです。アプリと結婚相談所の違いは「友情結婚の相手探しガイド」で比較しています。

3. プロフィールを丁寧に作る

プロフィールは相手が最初に見る「あなた」です。セクシュアリティ、結婚に求めること、趣味や生活スタイルを率直に書くことで、合わない人との無駄なやりとりを減らせます。プロフィールの書き方のコツは「プロフィールの書き方ガイド」にまとめてあります。

4. メッセージで少しずつ距離を縮める

最初のメッセージは緊張するものですが、相手も同じ気持ちです。いきなり条件の話から入るより、まずは共通点を見つけて会話を広げてみてください。「最初のメッセージのコツ」も参考にしてみてください。

5. 実際に会って話す

メッセージで信頼関係がある程度できたら、カフェなどリラックスできる場所で実際に会ってみましょう。文面ではわからない相手の雰囲気や、一緒にいるときの空気感は、会ってみないとわかりません。

6. 交際期間を設けて、生活の相性を確認する

友情結婚は生活を共にするパートナーシップなので、交際期間中に「一緒にいて楽かどうか」「価値観のずれは許容範囲かどうか」を見極めます。週末に一緒に過ごしてみたり、旅行に行ってみたりするのも有効です。

7. 婚前の取り決めをして、結婚へ

お互いに「この人と」と決めたら、生活のルールや万が一のときの取り決めを書面にしておきます。公正証書にするのが理想ですが、まずはお互いの認識を合わせることが先です。

先輩たちの声

タカシさん(仮名・30代後半)は、30歳のとき初めて友情結婚という選択肢を知ったそうです。「ゲイだから結婚は無理だと思い込んでいた。でも友情結婚で法律上の家族になれると知って、世界が広がった感覚があった」と振り返ります。今はアセクシャルのパートナーと都内で暮らして4年目。「最初の半年はお互いの生活リズムに慣れるのが大変だったけど、恋愛感情がないぶん冷静に話し合えるのが自分たちには合っていた」と話してくれました。(プライバシーを考慮し、一部内容を変更しています。)

ケンジさん(仮名・40代前半)は親からの結婚プレッシャーがきっかけでした。「親にカミングアウトはしていないけど、友情結婚を選んだことで関係がだいぶ楽になった。パートナーとは家事を分担しながら、お互いの時間を大切にしている。思っていたよりずっと穏やかな毎日ですよ」。(プライバシーを考慮し、一部内容を変更しています。)

焦らなくていい。でも、動いてみることは大切

ゲイ男性の婚活は、選択肢が見えにくいぶん、「自分には無理かも」と諦めがちです。でも、友情結婚という形で法的な家族を持ち、安定した暮らしを築いている人はたくさんいます。

全部を一度に決める必要はありません。まずは自分が結婚に何を求めているのかを考えてみる。気になるサービスに登録してプロフィールを眺めてみる。そこから始めてみるのもありだと思います。

セクシュアリティに関する悩みを一人で抱え込んでいるなら、法務省の人権相談窓口で電話やインターネットでの相談もできます。案外、ちょっとしたことがきっかけになったりします。

友情結婚についてもっと知りたい方へ

友情結婚マッチングアプリ「MITRA」で、あなたらしいパートナーシップを見つけてみませんか。

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