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40代後半からの友情結婚体験談|ゲイ男性が語る「遅すぎると思っていた婚活」のリアル

※プライバシー保護のため、一部の情報は変更しています。

「この歳で結婚なんて」と思っていた

タカシさん(仮名・40代後半・ゲイ)が友情結婚という言葉を知ったのは、45歳のときでした。

それまでの人生、結婚は自分には関係のないものだと思って生きてきたそうです。20代は仕事に没頭し、30代はゲイとしての自分を受け入れることに精一杯だった。40代に入ると、周囲の友人は家庭を持ち、集まる機会もめっきり減りました。

「休日にひとりで過ごす時間が増えて、ふと将来のことを考えるようになったんです」とタカシさん。きっかけは、入院でした。ちょっとした手術で1週間ほど入院することになり、緊急連絡先に書く人がいないことに気づいた。「身寄りがないわけじゃないけど、親も高齢だし、兄弟にも家庭がある。このまま歳を取っていったら、自分はどうなるんだろうって」。

友情結婚を知ってからも、すぐには動けなかった

友情結婚について調べてみると、思っていたよりも多くの人が実践していることがわかりました。でもタカシさんはすぐに行動を起こせなかったと言います。

「40代後半でしょ。相手にされないんじゃないかって。婚活って若い人がやるものだと思ってたから」。30代後半からの結婚の選択肢について書かれた記事を読んで少し気が楽になったものの、40代後半となるとまた別の話だ、と感じていたそうです。

友人に相談すると「やってみなきゃわからないでしょ」と背中を押された。「その友人もゲイなんですけど、すでにパートナーと事実婚状態で。彼に『形はなんでもいいから、一緒にいてくれる人がいるのは本当にいいよ』って言われて」。その言葉が、タカシさんの背中を押しました。

ゲイの方のための友情結婚

社会的な安定と自分らしさ、どちらも手に入れたい方へ。

マッチングアプリでの活動、思った以上に反応があった

意を決してマッチングアプリに登録したタカシさん。プロフィールには年齢も、ゲイであることも正直に書きました。

「隠して始めても仕方ないと思って。40代後半のおじさんに誰がメッセージくれるんだ、と半ば諦めてたんですけど」。ところが意外にも、数日のうちに何人かからメッセージが届いたそうです。

「年齢を気にしていたのは自分だけだったのかもしれない。友情結婚を考えている人にとっては、年齢よりも価値観の方がずっと大事なんだと後で気づきました」。パートナー選びで確認すべき価値観の記事にもある通り、友情結婚では恋愛的な魅力よりも、生活観や将来のビジョンの一致が求められます。

アセクシャルの女性との出会い

何人かとやりとりをする中で、マユミさん(仮名・30代後半・アセクシャル)と出会いました。

マユミさんは恋愛感情や性的欲求をほとんど感じないアセクシャルで、周囲からの「いい人いないの?」という質問にずっと居心地の悪さを感じていたそうです。安定した暮らしと、信頼できるパートナーがほしい。でも恋愛結婚は自分には合わない。その結論にたどり着いたのが、友情結婚でした。

最初のメッセージのやりとりから、タカシさんは「この人とは話が合う」と感じたと言います。「変に取り繕わない人で、最初から『何を大切にしたいか』を率直に話してくれた。年齢のことも『むしろ落ち着いていていい』と言ってくれて」。

お互いの生活スタイルや将来の希望、お金の考え方について何度もオンラインで話し合った後、実際に会うことに。直接会ってみて「この人となら大丈夫そうだ」と確信したそうです。出会いから約8ヶ月で入籍しました。

40代だからこそ、うまくいった

結婚してみて感じたのは、40代ならではの強みがあるということ。

「経済的にはそれなりに安定していたので、生活面での不安が少なかった。20代の頃に結婚していたら、お金のことでもっと揉めていたと思います」。タカシさんは会社員として安定した収入があり、ある程度の貯蓄もありました。お金のことを冷静に話し合えるのは、やっぱり社会経験があるからこそ。友情結婚における家計管理の記事でも書きましたが、ここが安定していると生活全体が落ち着きます。

もうひとつは、人間関係の経験値。「若い頃は相手に期待しすぎたり、自分の意見を押し通そうとしたりしがちだった。40代になると、相手には相手の考えがあるってことが自然に受け入れられる。譲れるところと譲れないところの線引きも上手くなっている気がします」。

マユミさんも「タカシさんは感情的にならない人で、何か問題があっても『じゃあどうしようか』と冷静に話し合える。それが一番助かっている」と話してくれました。

年齢を理由にあきらめる必要はない

タカシさんに「同じように迷っている40代の方に伝えたいことは?」と聞くと、少し考えてからこう答えてくれました。

遅すぎるということはない、と言いたい。自分も『もう手遅れだ』と思ってたけど、実際に動いてみたら全然そんなことなかった。むしろ40代だからこそうまくいった部分もあると思っています」。

友情結婚は恋愛結婚とは違って、見た目や年齢よりも人柄や価値観で選ぶもの。長く社会で揉まれてきたぶん、自分のことも相手のこともよくわかっている。それって、若い頃にはなかった武器です。

おわりに

タカシさんとマユミさんの結婚生活は、まだ始まったばかり。それでもタカシさんは「入院したときに緊急連絡先を書けるようになった。それだけで、どれだけ安心か」と笑います。

歳を取ると腰が重くなる。それは誰でも同じです。でもタカシさんの話を聞いていると、動いてみないとわからないことって、やっぱりあるんだなと思います。

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