友情結婚アプリを使い始めたものの、なかなか行動に移せない。そんな経験はありませんか。
実は、これはあなただけの問題ではありません。友情結婚アプリには、ユーザーが「受け身」になりやすい構造的な理由があるんです。
「受け身志向」って何のこと?
友情結婚アプリを使っている人の多くは、自分から積極的に動くより「相手からのアクションを待つ」姿勢になりがちです。通常のマッチングアプリ以上にその傾向が強く、マッチングが停滞する原因にもなっています。
なぜこんなにも受け身になってしまうのか。背景には大きく3つの理由があります。
理由1:実は、そこまで結婚したいわけじゃない
「とりあえず登録しただけ」「親に勧められて始めた」。そんな人、意外と多いんです。
婚活サービスを使い始めても、いつの間にかログインしなくなってフェードアウトしていく層は一定数存在します。周囲で結婚する人が増えて焦り、「とりあえず」始めてみたものの、動けないまま時間だけが過ぎていく。友情結婚の世界でも同じ現象は起きています。
「最終的にこうなりたい」という具体的なビジョンがない、あるいはそもそも考えていない。だから流れに任せてしまう。気づけば「登録はしたけど動けない」状態に。
LGBTQ+の当事者の場合、心のどこかで「一人で生きていく」覚悟を抱えていることも少なくありません。偏見や周囲の目を気にして、結婚やパートナー探しにどこか冷めた視点を持ちやすい。「どうせ自分は本気になれないんじゃないか」と感じて、表面上はアプリを使っていても実際には受け身、という状態に陥りやすいのです。
理由2:過去のマッチングアプリ体験が影響している
一般的なマッチングアプリでは、特に女性の場合、「女性」として登録するだけで大量の「いいね」が送られてきます。写真やプロフィールをほとんど書いていなくても、です。マッチングすれば数十件から数百件のメッセージが一度に届くことも珍しくありません。こうした体験を通じて「待っていれば相手からアプローチが来る」という感覚が強化され、友情結婚アプリでも同じ姿勢をとってしまうわけです。
大量のメッセージを受け取ることで「自分は選ぶ側」という意識が定着しやすくもなります。
男性ユーザーは逆の体験をしていることが多い。「いいね」を送っても反応がない、メッセージを送っても既読スルー。そんな経験を繰り返すうちに「どうせ反応はない」と諦めてしまい、自分から行動する意欲を失っていく。
友情結婚を希望するゲイの男性の場合は、そもそも女性に恋愛的な興味がないため、アプローチのきっかけをつかみにくいという事情もあります。アセクシャルの方にとっても、恋愛的なアプローチの「型」がないぶん、最初の一歩が踏み出しにくい面があります。「どう行動すればいいかわからない」と感じて、受け身になりやすいのです。
理由3:「してもらう」のが当たり前という文化
恋愛や婚活における「男性がリードし、女性が待つ」という文化は、いまだに根強く残っています。
婚活の現場でも、いまだに「男性からアプローチして当然」「女性は選ぶ側」という暗黙の前提が根強く残っています。古い価値観って、思っているよりしぶといんですよ。
心理学的にも、人は拒否されるリスクを避けようとする傾向(リスク回避傾向)があります。「自分から動くより、相手からアクションしてもらう方が安心」と感じて、受け身を選びやすい。
受け身から抜け出すためのヒント
思い切って活動をやめてみる
「とりあえず登録しただけ」「周囲に流されて始めた」という気持ちなら、いっそやめてみるのも選択肢です。
「周りがしてるから」という理由で続けても、心から納得できる結果にはつながりにくい。「自分は本当に結婚したいのか」「どんな人生を歩みたいのか」を立ち止まって考える時間を持つ方が、長期的にはプラスになります。やめることは「諦め」ではなく、「自分の意志で選ぶこと」です。
小さなアクションから始める
最初から長文メッセージを送る必要はありません。相手のプロフィールの一部に「その趣味、自分も好きです」「この考え方に共感します」と短く触れるだけで十分。こうした小さなアクションが「まず動いてみる」という習慣をつくり、行動のハードルを下げてくれます。
相手も同じ不安を抱えていると知る
「自分から動くのは怖い」と感じているのは、あなただけじゃありません。多くのユーザーが同じように受け身志向に悩んでいます。あなたが一歩踏み出せば「行動してくれて嬉しい」と思う相手は意外と多い。
プロフィールに「話題のきっかけ」を仕込む
行動をラクにするもう一つの方法は、プロフィールに会話のきっかけになる内容を入れておくこと。プロフィールの書き方は「友情結婚プロフィール講座」で詳しく解説しています。
「最近は登山にハマっています」「映画は邦画より洋画派」といった一文を加えると、相手からメッセージが届きやすくなるだけでなく、自分も相手に質問を投げかけやすくなります。
オンラインからオフラインへ
友情結婚は生活に直結するので、いつまでもアプリ内のやり取りにとどまっていても仕方ありません。早めにオンライン面談やカジュアルな対話に進む意識を持つと、受け身から主体的な行動へ自然にシフトできます。
失敗してもいい
最初のメッセージがスルーされても、それは「自分に価値がない」わけじゃない。単に相性が合わなかっただけです。失敗を恐れず試すほど、いい出会いに近づきます。
受け身を抜け出した利用者の声
Kさん(30代女性・アセクシャル)の場合
登録から半年間、Kさんは「いいね」を返すだけのいわゆる完全受け身ユーザーでした。
「相手から来たメッセージに返すのは平気なんですけど、自分から最初の一通を送るのが本当に怖くて。スルーされたら立ち直れない気がしてました」
転機は、半年経っても進展ゼロという現実を突きつけられたとき。「このままだと一生終わる」と腹をくくり、プロフィールに共感できる文言があった人へ「ここに反応しました」とだけ送る運用に切り替え。最初の3通はスルーされたものの、4人目からラリーが続き、3か月後にはオフラインで会う関係に発展しました。
「スルーされたって何も失わない、って身体でわかってからは動けるようになりました」※プライバシーに配慮し一部内容を変更しています。
Tさん(40代男性・ゲイ)の場合
逆パターン。Tさんは普段の生活ではむしろ社交的なタイプですが、友情結婚アプリでは女性とのコミュニケーションのコツがわからず、半年ほど傍観モードでした。
「ゲイの自分が女性に声かけていいのか、っていう謎の遠慮があったんですよね。でも友情結婚アプリの女性ユーザーは、男性からのアプローチを待ってる人が大半って気づいてから一気にラクになりました」
ターゲット層の意識のズレを修正しただけで、メッセージ送信数が月2通から月15通に。半年後には現在の妻と入籍済み。※プライバシーに配慮し一部内容を変更しています。
二人に共通しているのは、「動かないことのリスク」を体感した瞬間に切り替わっている点。受け身は安全に見えて、実は機会損失というコストを払っているだけ、と気づくのが第一歩です。
年齢層別:受け身がいちばん致命的なのは30代後半以降
友情結婚アプリには20代から50代まで幅広い世代がいて、年齢で参加できる・できないが決まるものではありません。ただ、受け身姿勢のコストは年齢で大きく変わってきます。
20代なら「気が向いたら動こう」で半年放置しても、その間に状況が劇的に悪化することは少ない。やり直しが効く時間がたっぷりある。
30代後半以降になると話が変わります。理由は大きく2つ。
ひとつは時間の物理的な制約。アプリ登録→マッチ→対面→交際→入籍までは最短でも半年〜1年。さらに「結婚後すぐ妊活したい」なら追加で時間が要る。受け身で半年溶かすと、その半年は後で取り返せない。
もうひとつは候補プールの問題。30代後半〜40代と進むほど「友情結婚に本気な同世代」の絶対数は徐々に減ります。受け身でいるほど、その少ない候補のうち「自分を見つけてくれた人」だけが選択肢になる。自分から動けば候補プール全体にアクセスできるのに、待っているだけだと「見つけてもらえた数=候補数」になってしまう。
男性側にも同じ重さがあります。ゲイ男性で多いのが「親が元気なうちに家族の形を見せておきたい」と「子どもを持ちたい」という2つのモチベーション。どちらも30代後半・40代になってから動き始める人が多いんですが、ここで受け身に回ると、親世代の体力的なリミットや、パートナー(多くはアセクシャル女性)の妊娠出産のタイムリミットと、自分の婚活ペースが完全にズレます。社会的なポジションが固まる30代後半は、仕事の忙しさを理由に「アプリは週末だけ」となりがちですが、その「週末だけ受け身」がいちばん時間を溶かすパターン。
加えて見落とされがちなのが、年齢を重ねるほど「失敗を恐れる気持ち」が重くなること。20代なら「スルーされても次行こ」で済んでいたのが、30代後半・40代になると「また断られたら今度こそ立ち直れない」「同年代に取り残されている自分を直視したくない」という心理が強くなりがちです。社会的な立場が固まる分、プライドが守りに入る側面もあります。これがあると、自分から動くたびにそのリスクと向き合うことになるので、結局「送らない=傷つかない」を選んでしまう。実際にはスルーされても何も失わないという事実は20代も40代も同じなんですが、体感コストの差で行動量だけが下がっていく。受け身は「安全策」に見えて、その実、加齢で増えていく恐怖を放置する選択肢でもあります。
年齢を言い訳にしないのと同じくらい、年齢を理由に受け身にならないのも大事。とくに30代後半は、ここの切り替えが半年・1年単位の人生設計に直結します。
友情結婚アプリの「受け身」に関するFAQ
Q. 何通くらい送ればやり取りが続く相手に出会える目安?
マッチング自体は「いいね」がお互い揃った時点で成立します。問題はその先のメッセージ。利用者の声をまとめると、メッセージのラリーが続く相手に出会うまで「平均10〜20通」というのが一つの目安です。最初の数通でスルーされたからといって「自分には向いてない」と判断するのは早すぎます。
Q. プロフィールが弱いと受け身でもしょうがない?
逆です。プロフィールが弱いと「いいね」自体が来ないので、待っていても何も起きません。受け身体質を変える前に、まずプロフィールの書き方を見直すと、自分から動かなくても会話が始まる確率が上がります。
Q. 「いいね」だけして放置されるのが続く時は?
相手が忙しい・他の候補と並行している・単に判断保留中、など理由はさまざま。そもそもMITRAは設定によっては「いいね」しなくてもメッセージを送れる仕様なので、気になった相手にはいいねと同時に一文添えて送ってしまうのが効率的です。「プロフィールのここに惹かれました」「ここに共感しました」程度で十分。先にメッセージが入っていると相手の判断材料が増えるぶん、いいねだけより返信率は体感で上がります。それでも反応がなければ、相性が合わなかっただけ。
Q. 友情結婚アプリの「受け身」は普通のマッチングアプリと違う?
違います。普通のマッチングアプリは「恋愛」というわかりやすい目的があり、しかも「相手の顔が好み」「話してて楽しい」みたいなシンプルな判断軸が機能するぶん、受け身でも何となく流れていきます。一方で友情結婚は「お互いの人生設計をすり合わせる作業」が必須で、見た目や瞬間的なフィーリングだけでは前に進まない。受け身のままだとほぼ100%停滞します。お見合いに近い性質を持つことを意識すると動きやすくなります。
Q. 自分から動くべき?相手を待つべき?
「相手からアプローチしてくれるのを待つ」というのは恋愛由来の暗黙ルールで、友情結婚アプリでは機能しません。性別やセクシャリティに関係なく、気になった側から動いたほうが時間を無駄にしません。とくに女性側から動いたケースのほうが成婚に至る割合が非常に高いのが、友情結婚した人たちに共通する傾向です。
まとめ
受け身になりやすい理由は3つ。そもそも出会いを本気で望んでいない、過去のマッチングアプリ体験で「待つ」が染みついている、日本の婚活に根強い「男性がリード、女性が待つ」意識。
そして抜け出すコツは6つ。やめる選択肢を持つ/小さなアクションから始める/相手も不安を抱えていると知る/プロフィールに会話のきっかけを仕込む/オンラインからオフラインへ/失敗してもいい、と腹をくくる。
受け身は楽だけど、待っているだけでは何も起きない。友情結婚は、お互いが「共に歩む」意識を持つところから、安心できるパートナーシップの始まりが見えてきます。初回メッセージのコツは「MITRA初回メッセージのコツ&きっかけ」も参考にどうぞ。
さいごに
「お互いがいいねしたのにメッセージくれない」という理由で通報ボタンを押さないでください。自分から声かければいいだけですよ。ほんと、頼みます。