友情結婚を決めたとき、多くの人が直面する壁があります。「親にどう説明するか」という問題です。
恋愛結婚とは違うからこそ、伝え方に悩む人は少なくありません。全部正直に話すべきなのか、ある程度ぼかして伝えるべきなのか。MITRAに寄せられる相談の中でも、特に多いテーマの一つです。
全部話す?話さない?3つのパターン
友情結婚を親に伝える方法は、大きく分けて3つあります。
パターン1:すべてを正直に話す
セクシュアリティも含めて、友情結婚であることを包み隠さず伝えるパターンです。長期的には嘘をつき続ける心理的負担がなくなるメリットがあります。
ただし、親世代には友情結婚という概念自体が馴染みがないことも多く、理解を得るまでに時間がかかる場合があります。何度も説明が必要になることを覚悟しておいた方がいいかもしれません。
パターン2:一部だけ伝える
「恋愛結婚ではないけれど、お互いを尊重し合えるパートナー」という形で伝えるパターン。セクシュアリティについては触れず、価値観が合う相手と結婚することを強調します。子どもについて聞かれたときは「二人で話し合って決めている」など、嘘にならない範囲で答える人が多いようです。
パターン3:通常の結婚として紹介する
友情結婚であることは伝えず、一般的な結婚として報告するパターンです。親との関係性や、カミングアウトのリスクを考慮して選ぶ人もいます。特にLGBTQ+当事者の場合、セクシュアリティの説明も含めて慎重に判断する必要があります。ただし「孫はまだ?」といった質問が続くことへの対応は必要になるので、事前にパートナーと回答を決めておくのがおすすめです。
伝えるタイミングはいつがいい?
結婚報告のタイミングについて、一般的には「プロポーズ後、入籍前」が基本とされています。友情結婚の場合も、二人の間で結婚の意思が固まった段階で報告するのがスムーズです。
ただ、友情結婚について正直に話す場合は、結婚の話を切り出す前に「大切な話がある」とワンクッション置くと、相手も心の準備ができます。いきなり「結婚する。ただし友情結婚」と言われると、親も混乱してしまうかもしれません。
実際に経験した人の話
※以下は複数の体験談をもとに再構成しており、プライバシー保護のため詳細を変更しています。
Aさん(30代)の場合
「母には全部話しました。最初は『それで幸せになれるの?』と心配されましたが、パートナーと3人で食事をする機会を何度か作ったんです。実際に会って話すうちに、『あなたたちらしい形なのね』と受け入れてくれました」
Aさんのケースでは、言葉だけでなく、実際にパートナーとの関係性を見せることで親の理解を得られたようです。
Bさん(40代)の場合
「父には話していません。高齢ですし、理解してもらうのは難しいと判断しました。『仲のいい友人と結婚する』とだけ伝えて、それ以上は聞かれませんでした。嘘はついていないけれど、全部を話してもいない。このバランスが今の自分には合っています」
兄弟姉妹を味方につける方法も
親に直接話すのがハードルが高い場合、先に兄弟姉妹に話しておくという手もあります。理解のある家族がいれば、親との間に入ってフォローしてもらえることもある。ただし、兄弟姉妹にも考え方の違いがあるため、最初から全員に話すのではなく、信頼できる一人にまず相談するのがいいでしょう。
親が理解してくれなかったら
残念ながら、すべての親が友情結婚を理解してくれるわけではありません。価値観の違いから関係が難しくなるケースもあります。
そんなときは、すぐに分かり合おうとせず、時間をかけることも選択肢の一つです。「今は理解できなくても、いつか分かってくれるかもしれない」と気長に構えている人もいます。親との関係よりもパートナーとの生活を優先すると決めている人もいる。どちらが正解ということはなく、自分たちにとって何を大切にしたいかを考えてみてください。
まとめ
友情結婚を親にどう伝えるかに正解はありません。家族との関係性、親の性格、自分のセクシュアリティをどこまでオープンにしたいか、様々な要素が絡み合います。
パートナーとよく話し合っておくこと。「親にはこう説明しよう」「この質問にはこう答えよう」と事前にすり合わせておくと、いざというときに慌てずに済みます。




