1周年の時点で、運営が確認できたパートナー成立は38人でした。
どうやって把握したかの内訳は、退会時の報告が17人、SNSでの投稿が8人、プロフィールの変更から推測したのが7人、直接の問い合わせが6人です。
8人、つまり2割強は、運営がSNSを見ていなければ数に入らなかった人たちでした。
ここから分かるのは、少なくとも一部の利用者が、アプリの外にもう一つの居場所を持っているということです。
相手とはアプリで出会い、報告や日々の話はSNSでする。
友情結婚の相手をどこで探すかを考えるとき、場所を一つに決めようとするのがそもそもの誤りで、場所ごとに役割が違います。
SNSは仲間を見つける場所
XやInstagramでは「#LGBTQさんとつながりたい」「#セクマイさんと繋がりたい」「#アセクシャルさんと繋がりたい」といったハッシュタグが使われています。
自分のセクシュアリティで検索すれば、同じ経験をしてきた人の投稿がすぐに出てくる。
周りに話せる相手がいない人にとって、この差は大きいです。
アセクシャルを自覚してから「いい人に出会ってないだけ」と言われ続けてきた人は、同じことを言われてきた人の投稿を読むだけで、少なくとも自分の側に問題があるという思い込みからは抜けられます。
女性と結婚しているゲイ男性が、同じ立場の友人を探しに来ることもあります。
既婚というだけでゲイコミュニティの中で距離を置かれる事情は、既婚ゲイの友達づくりの記事に書きました。
顔も住んでいる地域も出さずに参加でき、地方にいても都市部と同じように人とつながれる。
カミングアウトしていない段階の人が最初に使う場所として、SNSは合理的です。
LGBTQ+と友情結婚について発信している人も多く、情報を集める場所にもなります。
ただ、SNSで友情結婚の相手を探すことは勧めません。
理由は一つで、相手が誰なのかを確かめる仕組みがないからです。
年齢も、既婚かどうかも、プロフィールに書かれた自己申告以上のことは分からない。
相手探しは、確認の仕組みがある場所で
友情結婚の相手を探す場所で最初に見るべきなのは、登録している人の数ではありません。
相手が名乗ったとおりの人物かを確かめる仕組みがあるかどうかです。
MITRAでは、年齢認証を済ませた人のプロフィールに認証済みの目印を付けています(2026年5月のアップデート)。
8月のアップデートでは、プロフィールにSNSのリンクを載せる機能を年齢認証済みの人に限り、リンクが表示されるのもお互いが認証を済ませている場合だけにしました。
年齢を確認できていない相手から外部のサービスへ誘導される経路を、仕様の段階で塞ぐためです。
前半で書いたSNSとアプリの使い分けを運営の側から設計に落とすと、こうなります。
やり取りの中で不快な相手や規約に反する相手がいれば、通報機能で運営に知らせられます。
住んでいる地域に相手が少ない人向けには、条件に合う人が新しく登録したときに通知する「キタコレ」(ベータ版)も用意しました。
友情結婚を前提にしたサービスを使う理由は、もう一つあります。
一般的な婚活サイトでプロフィールに「友情結婚希望」と書いても、恋愛を前提にした相手には意図がなかなか伝わりません。
最初から同じ前提の人しかいない場所なら、その説明に時間を使わずに済みます。





