検索窓に「友情婚」と打つ人もいれば、「友達婚」と打つ人もいる。「友情マッチング」という言葉でここにたどり着く人もいる。調べているうちに、似ているようで微妙に違う言葉がいくつも並んでいて、結局どれが正しいのか分からなくなる。そういう迷子みたいな感覚、たぶん一度は味わったことがあると思う。
運営をしていると、同じ関係のことを人によって本当にいろんな呼び方で聞かれる。だから、まずそこの整理から始めたい。
先に言ってしまうと、これらはほとんど同じ関係を指している。恋愛感情を前提にせず、信頼や価値観の一致を土台にしてパートナーになる。その関係を、人によって「友情婚」と呼んだり「友達婚」と呼んだりしているだけだ。それでも呼び方が分かれているのには、それなりの理由がある。
いちばん広く使われているのは「友情結婚」
複数ある呼び方のなかで、最も定着しているのは友情結婚という言葉になる。とはいえこれも辞書に載っているような正式な用語ではなく、誰かが名付けた造語に近い。2000年代にはすでに使われていて、当時はゲイの男性とレズビアンの女性が、お互いの事情をすり合わせて結婚する、という文脈で語られることが多かった。
そこから時間が経って、いまでは対象がぐっと広がっている。アセクシャルやノンセクシャルの人、恋愛そのものに気持ちが動きにくい人、あるいは恋愛とは切り離して家族をつくりたいと考える人。背景はさまざまでも、恋愛を必須にしないパートナーシップという一点で、同じ言葉のもとに集まっている。
「友情婚」「友達婚」「友情マッチング」のニュアンス
友情婚は、友情結婚を縮めた言い方だと考えてほぼ間違いない。SNSや個人のブログで、少し砕けた感じで使われることが多い。意味するところは友情結婚とまったく同じで、文字数が短いぶん入力しやすい、くらいの違いだと思っていい。
友達婚も似たような位置づけになる。「結婚」という重さを少しやわらげて、友達の延長にある関係として捉えたいときに、この言い方がしっくりくる人がいる。ただ友達婚という言葉だけが独立して定義されているわけではなく、やはり友情結婚と地続きの呼び名だ。
友情マッチングは、結婚そのものより一歩手前、相手と出会う段階に焦点が当たった言葉になる。恋愛を目的にしたマッチングではなく、価値観や生き方の相性で相手を探す。その出会い方を指して友情マッチングと呼ぶ場面が多い。出会いから関係を育てて、その先に友情結婚がある、という流れで捉えると分かりやすい。




