友情結婚を決めたはいいものの、「で、実際なにをすればいいの?」と戸惑う人は多い。恋愛結婚と違って、周りに経験者が少ないから相談もしづらい。
法的な手続きは通常の結婚とまったく同じだ。婚姻届を出して、必要な名義変更をして、届出が必要なところに届け出る。特別なことは何もない。この記事では、友情結婚を控えた人向けに手続きの流れと注意点をまとめた。
婚姻届の準備
必要なのは婚姻届。全国共通の様式なので、どこの役所でもらっても使える。おしゃれなデザインの婚姻届もあるけど、役所に提出するのは普通のものでいい。
令和6年3月からは戸籍謄本の添付が原則不要になった。以前は本籍地以外で届け出る場合に戸籍謄本が必要だったが、今は本籍さえわかっていれば大丈夫。マイナンバー制度の恩恵で手続きはかなり簡略化されている。
婚姻届を書くときに必要なのは、自分と相手の本籍の情報。本籍がわからない場合は、本籍記載の住民票を取り寄せれば確認できる。
証人は2名必要
婚姻届には証人2名の署名が必要だ。成人(18歳以上)であれば誰でもいい。親でも友人でも、まったくの他人でも構わない。
友情結婚の場合、証人をどうするかは少し悩むところかもしれない。事情を知っている人に頼むか、あえて深く説明せずに頼むか。どちらでも法的には問題ないので、二人で相談して決めればいい。証人を頼める人がいない場合は行政書士などに依頼することもできる。費用はかかるけど、選択肢として覚えておくといい。
届出は24時間365日可能
婚姻届は、日本国内の役所であれば24時間365日提出できる。届出先は夫か妻の本籍地、または届出人の所在地の市区町村。住んでいる場所か本籍のある場所、どちらかの役所に出せばいい。
開庁時間内なら担当職員がその場で確認してくれて、不備がなければすぐに受理される。時間外の場合は受付だけして、審査は翌営業日になる。不備があると連絡が来て訂正が必要になるので、できれば開庁時間内に行くのがおすすめだ。
押印は2021年から任意になっている。署名だけでも届出は有効なので、印鑑を忘れても慌てなくていい。
届出当日に持っていくもの
持ち物リストは以下のとおり。
- 婚姻届(証人欄記入済み)
- 本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)
- 本籍がわかるもの(必要に応じて)
本人確認書類は顔写真付きのものなら1点、顔写真がないものなら2点必要になることが多い。事前に届出先の役所に確認しておくと安心だ。
婚姻届が受理されたら
婚姻届が受理されると、二人の新しい戸籍が作られる。新しい戸籍ができるまでには1週間前後かかることがある。その間、戸籍謄本は取得できない。
すぐに戸籍の証明が必要な場合は「婚姻届受理証明書」を発行してもらえる。手数料は1通350円、賞状タイプだと1,400円(2025年時点)。会社への届出などで急ぎの場合に便利だ。
名義変更リスト
氏が変わった場合、さまざまな名義変更が必要になる。優先度の高いものから順番に進めるといい。
最優先で変更すべきもの
- 運転免許証(警察署・運転免許センター)
- マイナンバーカード(市区町村役所)
- 健康保険証(勤務先または役所)
- パスポート(旅券窓口)
順次変更すべきもの
- 銀行口座
- クレジットカード
- 各種保険
- 携帯電話の契約
- 公共料金の契約名義
国民健康保険に加入している場合、結婚後に配偶者の扶養に入るなら14日以内に手続きが必要になる。会社員で社会保険に加入している場合は、勤務先の担当部署に届け出れば手続きしてもらえる。
マイナポータルを使えば、住民票の写しの請求や転出届など、一部の手続きはオンラインでできる。役所に何度も足を運ぶ手間が省けるので、活用するといい。
友情結婚ならではの注意点
法的な手続き自体は通常の結婚と同じだけど、友情結婚だからこそ意識しておきたいことがいくつかある。
氏をどちらにするか。法律上、夫婦はどちらかの氏を選ぶ必要がある。恋愛結婚だと「なんとなく男性の氏にする」というパターンが多いけど、友情結婚では対等な関係性を反映して話し合いで決めるカップルが多い印象だ。どちらの氏にしても、変更する側は名義変更の手間がかかる。その負担も含めて相談するといい。
婚前契約書の作成も検討しておきたい。法的手続きとは別の話だけど、友情結婚では婚前契約書を作成しておくのがおすすめだ。生活費の分担、同居のルール、将来的な離婚条件など、あらかじめ書面にしておくことで後々のトラブルを防げる。公証役場で公正証書にしておくとより確実だ。
周囲への報告について
法的手続きを終えたら、職場や親族への報告が必要になる。友情結婚であることをどこまで開示するかは、二人で話し合っておくといい。
職場への届出は事務的なものなので、理由を深く聞かれることはあまりない。「結婚しました」で十分だ。福利厚生(配偶者手当など)の申請が必要な場合は、必要書類を確認しておこう。
親族への報告は、関係性によって対応が変わる。事情を理解してくれる人には話してもいいし、詳しく説明しない選択もある。どちらにしても、二人の間で方針を揃えておくのが大切だ。
友情結婚の法的手続きは、やってみると意外とシンプル。婚姻届を出して、名義変更をする。それだけ。ただ書類仕事は後回しにするとどんどん面倒になるので、計画的に進めるのがコツだ。
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